スポンサーサイト

カテゴリー:スポンサー広告記事編集

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
│posted at --:--:--│
2012年05月25日(Fri)

【EYN】突発SS 封都のその後で

カテゴリー:WT記事編集

双子が会話してるだけ。



「やっぱり怒ってる、よね」

「当たり前だ」

──怒ってる。しかもかなり尋常でなく。
京都での傷を癒す為にベッドの中で養生する瀬兎、それを甲斐甲斐しく世話する璃狗。
しかし、いかにマイペースな瀬兎といえど、光纏もかくやなオーラで終始威圧されながら世話されるのは居心地が悪いわけで。

「ま、いーじゃん、こうして元気に戻ってきたんだからー」

「死ぬ一歩手前だっただろうが」

明るく振舞っていつものペースに戻しちゃおう☆作戦、あえなく失敗。
それどころか逆に怒りを煽ってしまったらしい。

「大体瀬兎姉はいつもそうだ。好き勝手して、一人突っ走って、無茶ばかりして、それで怪我してもそうやって笑って誤魔化して」

淡々と説教を続ける璃狗の声が、不意に弱まる。

「……その度に、どれだけ心配してるかわかっているのか」

表情だけ見れば普段と変わらない。けれど、瀬兎には璃狗が今にも泣き出しそうに見えた。
この一見無愛想で他人に無関心に見える弟が、その実どれだけ他人に心を砕く性質なのか。
生まれた時から──否、生まれる前からの付き合いである瀬兎はよくわかっていた。

だから。

「ごめんね」

心配かけて、ごめんなさい。

流石に今回ばかりは瀬兎自身も死を覚悟した。
目の前に広がる理解を超えた圧倒的な力、圧倒的な光。
実際にあの光に貫かれていれば、骨すら残らずこの世から消滅していただろう。
今更ながらにその事実に身震いする。

「……わかってるなら、いい」

珍しい姉の本気の反省を見て取ったか、いつの間にか狭い部屋に立ち込めていた威圧感が霧散していた。

そして、しばしの静寂。

初夏の日差しが部屋を照らし、外からは生を謳歌する鳥の声が聞こえる。
ようやく戻ってきたのだ。久遠ヶ原へ。平凡とは言い難いが、それでも平穏な日常へ。

「ねー璃狗、あたしお腹減っちゃった!」

願わくば、この平穏が一日でも長く続きますように。
 
│posted at 08:55:11│ コメント 0件トラックバック 0件
■この記事へのコメント
■この記事にコメントを書く。




 削除や編集のときに必要です。
管理者にだけ表示を許可します。
■この記事へのトラックバック
■この記事へのトラックバックURL
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。